■ CREATIVE #06

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■ CREATIVE #06

時代の潮流をつかむ視点 interview

―――お二人とも息子さんたちが後継者として同じ仕事に就いておられますが、今の若い世代についてどう感じられますか?
佐戸川氏: 30代後半から40前半の世代って、結構楽天的なんですね。非常に感性も豊かで高学歴というのもあるけれど、「好体験」もしてるんですね。成熟した学習をしてるんですよ。さまざまな視点で幅広い感性を持ってるんじゃないかと思いますね。

親父や爺さんたちの世代は、一生懸命金を貯めてきたけれど、「なんでそんなに貯めてるの?使えばいいのに」と思ってるんですよ。

かつてアメリカもそういう時代があったんです。第一世界大戦を体験した世代でね。アメリカは戦争大国になって彼らは必死で貯金してきたんですよ。そしてたくさん財産を残したまま死んでいった。

で、その息子たち、今の俺たちの爺さんあたりは、「なんでそんなに苦しんで国を作ってきたのに、金を残して死んでいったの?」と思ったんですね。それなら俺たちがどんどん使っちゃえと。

それでバンバンお金を使ったからアメリカは経済大国になったし、文化も作られてきたんですよ。今はもうほとんど誰も貯金なんかしない。
タンス預金が30兆を越えるなんて、日本はとんでもない金持ちなんですよ。自分の子供や孫のために使いたいと言いながら使わない。80歳になっても老後のためにと言いながら使わない。使わないからどんどん経済も疲弊する。

30-40代ってのはすごく豊かな精神構造を持ってるから、俺たちが死んだらきっと彼らが全部その金を使うと思いますよ(笑)。

でもね、そうしたら日本の経済は絶対良くなると思うんです。金を使うって、ただ飲み食いして遊んでばら撒くんじゃなくて、価値のあるもの、自分たちのためになるものに使うと思う。古い世代はただ、金の使い方を知らないだけ。

それを考えたらね、僕は息子に絶対金は残さないと思ってますね(笑)もうどんどん自分で使っちゃう(笑)。まあ、彼らがいるから大丈夫。世の中そう捨てたもんじゃないですよ。
取材ロケ地協力:
有限会社スタジオテック「PHOME」
http://hap-factory.jp/phome.html
東京都渋谷区西原2-8-7
TEL:03-5452-4122


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2012/07/04


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