■ ADV(アドボカシー)な人々 #01

HOME» ■ ADV(アドボカシー)な人々 #01 »コラボラボ代表 横田響子 「いまのきもち」 vol.6

■ ADV(アドボカシー)な人々 #01

コラボラボ代表 横田響子 「いまのきもち」 vol.6

女性社長の「個性」が世界を変える
片岡氏:今日は12月2日なので日本アドボガシー協会の発足日です。そのうち、ここにいらっしゃる方々にも僕からメールが届いて、半ば「強制的」にメンバーに加わる事になると思うんですけど(笑)

要は、言いたいことがちゃんと言える世の中で、「意見が対立しても相手の発言の場は守る」っていうそれだけのことを目指しているんです。「相手の意見が自分と反対であっても、その人が反対する権利は命がけで守る」というだけの、「言論の自由」の基本なんですけど、なぜこのタイミングでこの社団法人を立ち上げたのかは、ちょっと深い思いなんかもあったりーの。

横田氏:あれ?今日はそれも話してくれるんじゃ。。

片岡氏:ジャーナリストはメディアに出るのは当たり前で、僕もそういう意味じゃメディアの人間だったので、別にテレビに出てリポートしたり、取材を受けるのって日常生活の一部なんですよ。

だけど女性社長ってメディアに出ること自体が非日常じゃないですか。しかもソーシャルメディアで情報出すだけなら誰でも出来るような時代になって。あとはどの程度、情報が広がるか。Aランク・Bランク・Cランク。コラボラボさんの業務内容にPRってあるけれど、今後、情報発信をどうされていくんですか?
横田氏:私たち女性社長がなぜこう増えているかというと、結局マスの広告じゃなくて、今SNSがあるからこそPRが活きてくると思うんですね。たぶん私は一生TVCMは打てないと思います(笑)

片岡氏:よく「横田さんって面白い方ですね。すごいですね」って言われることがあって、一応知り合いですって答えるんだけど、「でもビジネスモデルってどうなってるの?」って聞かれると答えに詰まるんです。

僕が勤務する国際NGOにとっての「アドボガシー」っていうのは、現場の状況の「広報」でもあり「報道」でもあることがあるんです。今フィリピンでこういう大変な事が起こっているとか、必ずしも資金集めが目的ではなくて、「ファクト」を伝えることもアドボガシー。

だから、シリアは今こんなことになって、医療関係者まで攻撃の標的になっているというファクトを伝える(代弁)することもアドボガシー活動のひとつ。その延長上で、学校関係や医療機関スピーチすることもあれば、政府に対して「提言」をしたり、メディアを活用することもある、これが「アドボガシー」です。だから「メッセージ性」は重要です。
もちろん、その一方で、NGOの活動は支援者の方々からの寄付によって支えられているので、いわゆる「マーケティングPR」に近い資金集めのためのPR活動もしないといけない。横田さんが今後発信していくメッセージは何なんだろう?

横田氏:最初に戻っちゃうんですけど、うちは企業さんから新しい商品の開発とか、中を元気にするために女性社長の力を使ってとかやっているんですね。うちにとって女性社長の個性が商品なんです実は。 企業のクライアントさんに、彼女たちをこういうふうに活用してくださいってご紹介するコーディネーションをしているので、女性社長って個性があって世の中を変える力があるんだっていうメッセージですね。

「いろんなバリエーションの素敵な人たちがいまっせ」というメッセージをSNSを使ったりいろんな形で発信しています。イベントはやっぱりまだマイノリティだからこそ取り上げてもらえるところがあるので、マスの方にお世話になりつつ、発信をしていきたいと思います。
営利組織だけでは成り立たないこと
片岡氏:同じ質問を谷本さんにもしたかったんですけど、僕はジャーナリストという立場はとりません。あえて言論人ではなく「宣伝PRの人」の立場ですが、ブログにしろ、SNSにしろ、昔と違って個人でメッセージを自由に発信できます。フリーのジャーナリストとして、その延長でいくのか、その先に何かあるのかっていうと?

谷本氏:そこは模索しなくてはいけないところだと思っています。ただ、今まではテレビというプラットホームをメインでやらせて頂いてたんですけど、今は、その目線だけではないような気がしてきていますね。というのも、現在、女性支援のお手伝いをしているのですが、その中で多くの声なき声が聞こえてくるんです。

それらの中には、社会を変えられるようなキーワードが沢山入っており、ちょこちょこつまんで情報収集している最中です。その出し方として、どういった方法が一番いいのかは模索中で、政治家に持っていくのがいいのか、それとも何かでメッセージを出し続けるのがいいのか。いい方法があればぜひ教えていただきたいなという感じです。

片岡氏:僕もなんとなくそれを感じていて、非営利でやった方がいいところと、営利でやった方がいいところ、ここは両方でやった方がいいところというのは、一回全部ぐちゃぐちゃにしてみると、そのうちにもう少し整理できていくのかなぁと。

横田氏:ほんとは非営利の組織も作っといた方が楽なんだろうなぁと思いながらやってます。

片岡氏:営利組織だけでは成り立たないこともけっこうあるしね。

横田氏:非営利だったら同じことやっていても助成金が下りる、ということもありますからね。

片岡氏:行政が支援しやすいのは、当たり前だけど「株式会社」じゃないんだよね。日本アドボガシー協会は社団法人なんで。横田さんはこの理事代行という事は、理事である僕と同じ立場ですから(笑)

横田氏:理事が倒れない限り仕事は回ってこないので、健康でいていただくために努力しようと思います(笑)

片岡氏:(笑)なんとなく時間です。
次回のゲストは?

片岡氏:じゃあ次の方に電話かけて下さい(笑)

横田氏:え?今ほんとに電話するの?

片岡氏: かけちゃって(笑)

横田氏:はい。じゃあかけますね。
『あーもしもし横田です。お疲れ様。今ツアー中でしょ?あのー取材リレーやるんだ。そうそう。その主に変わっていいかな?じゃ代わるね』

片岡氏: 『あ、もしもし。片岡と申します。はじめまして。どなたか存じ上げませんが、無理言っちゃってスミマセン。なんか似たような番組がのパクリです。僕が企画したわけではないんですが。あ、いや、僕が企画したんです(笑)すみません。もう一人の企画者に替ります』

谷本氏:え?私?
『あ、もしもし。すみません、谷本と申します。次回楽しみにしております。私になんで代わったのかよくわからないんですが(笑)よろしくおねがいします』

横田氏: 『もしもし忙しい中ありがとうございます。そうそう、そういうことなの。またじゃあよろしくおねがいします。はーい』

片岡氏: ありがとうございます。では次回楽しみにしています。お疲れ様でした。
横田 響子
株式会社コラボラボ 代表取締役
1976年生まれ。お茶の水女子大学卒業後、1999年株式会社リクルート入社。6年間人材部門を中心に営業・新規事業立上げ・事業企画を経験後退社。2006年株式会社コラボラボ設立。女性社長を紹介する「女性社長.net」、女性社長300名が集結するイベント「J300」、女性社長の逸品を販売する「Wooooomen's!(ウィーミンズ)」を企画運営。大手企業を中心とした新規事業の立ち上げ、販促支援など多数プロジェクト運営。女性キャリアデザイン協会理事、内閣府・男女共同参画連携会議議員を務める2011年9月APEC WES(Women and Economy Summit)にてイノベーターとして表彰。NHK「クローズアップ現代」「サキドリッ↑」、「朝まで生テレビ」など各メディアに出演。東京大学・お茶の水女子大学、各自治体での講演実績多数。
近著「女性社長が日本を救う!」(マガジンハウス発行)
女性社長.net J300
株式会社コラボラボ
HP: http://colabolabo.co.jp/
FB: yokokyo
片岡 英彦
コミュニケーションプロデューサー
株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役
一般社団法人日本アドボカシー協会代表理事
世界の医療団(認定NPO法人)広報マネージャー

1970年東京生まれ。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。2013年「株式会社東京片岡英彦事務所」代表取締役、「一般社団法人日本アドボカシー協会」代表理事に就任。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加、フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。
マガジンハウス/Webダカーポではインタビューコラム「片岡英彦のNGOな人々」を連載中。

株式会社東京片岡英彦事務所
HP: http://www.kataokahidehiko.com/
FB: kataokaoffice
谷本 有香
経済キャスター/ジャーナリスト
山一證券、Bloomberg TVで経済アンカーを務めたのち、米国MBA留学。その後は、日経CNBCで経済キャスターとして従事。CNBCでは女性初の経済コメンテーターに。英ブレア元首相、マイケル・サンデル教授の独占インタビューを含め、ハワード・シュルツスターバックス会長兼CEO、ノーベル経済学者ポール・クルーグマン教授、マイケル・ポーターハーバード大学教授、ジム・ロジャーズ氏など、世界の大物著名人たちへのインタビューは1000人を超える。自身が企画・構成・出演を担当した「ザ・経済闘論×日経ヴェリタス~漂流する円・戦略なきニッポンの行方~」は日経映像2010年度年間優秀賞を受賞、また、同じく企画・構成・出演を担当した「緊急スペシャル リーマン経営破たん」は日経CNBC社長賞を受賞。W.I.N.日本イベントでは非公式を含め初回より3回ともファシリテーターを務める。現在、北京大学EMBAコースに留学中

HP: http://www.yukatanimoto.com/
FB: yuka.tanimoto.50
2013年11月/撮影協力:安廣 美雪(Take_)

2013/11/28


■ ADV(アドボカシー)な人々 #01

powerdby