■ MANAGEMENT #01

HOME» ■ MANAGEMENT #01 »組織改革マネジメントの視点 vol.2

■ MANAGEMENT #01

組織改革マネジメントの視点 vol.2

日本の組織の構図
奥野氏:経営者からすると、小橋先生のほうがやりやすいでしょうね。どちらかというと、メーカー系、一箇所で完結する集中した戦略室に向いてます。

私の場合はサービス業やチェーン展開している小売店、ベンダー形が多いので、分散したところがどうなっているかをすぐに知りたい、すぐ実行したいところに向いてるんです。

経営陣の動き一つが左右する業種と、現場の人の動きが左右する業種との違いでしょうね

小橋氏:そうですね。私はメーカー系、BtoBが多いですね

奥野氏:メーカー系とベンダー系ではマーケティングの捉え方に違いはありますから、BtoB、BtoCとでは、やはりニーズもアプローチも違うでしょうね

奥野氏:現場ではまず、事前にいろいろ見るんですが、小橋先生も見ますか?

小橋氏:社内に掲げている方針だったりスローガンだったりを見ますね。 特に壁に貼ってあるもの。廊下や会議室、いっぱい貼ってますよね。 朝イチ入って、朝礼をみるとだいたいわかります。

奥野氏:朝礼をみるとだいたいわかりますね。受付の人や、人の動き。店舗や倉庫もみます。張り紙してるとこ、多いですね。できてないところは、できてないことを貼ってある(笑)

小橋氏:本当、できてないこと貼ってますね。できてるところは、貼る必要ないですものね

奥野氏:あと売上達成!って大きくカベに書いてあるところ。 それ目標?意識向上?ってきくんだけど、売上上がってないところ多いですね(笑)

黄ばんでる貼り紙なんて論外。 いくら提案しても聞かないし、文句言うし、なるべく行きたくない(笑) でも、結構そうしたぐちゃぐちゃになってるところの依頼って、うちはなぜか多いんですよね。

小橋氏:ありますね。前任のコンサルで売上下がってしまったからなんとかして。の依頼もよくある。まず元に戻すのが大変ですね

奥野氏:あるある。でも、そういうところって、「なんとかしたい」と思ってるから、逆にやりやすいことってありますね

小橋氏:われわれはいわゆる内科医・漢方医だったりなんですね。外科手術もしますけど、したところで、直すのは自分自身。直す気がなければ、処方箋出しても直らないですから。

奥野氏:私も教育トレーナーとして取り組むので、その治し方を教えるわけなんです。治るための方向性を示す。だれかが教えないといけないなら、プロが教える。

そこは、幹部や社長よりも、外部の人間が教えていくほうが成果があがるんですよ。

小橋氏:それは日本の風潮で、どこか下が育つことを恐れるってあるからでしょうね。専門教育はうけるけど、マネジメント教育はうけてないんです。幹部になって始めて、50歳あたりでマネジメントを学びだす。それじゃ遅いんですね。日本のマネジメント教育は遅れてる。

奥野氏:それは昔の商店経営の名残ですね。丁稚から手代になるしくみがあったんです。ドイツのマイスター制度って、うまくできているなと思ったら、それは昔の日本、明治まではあったんですね。

小橋氏:内部で育てる構図があり、外部で学ぶ構図がない。現在は、内部で育てることがなくなったからどこからも学べない。明治のころは、寺子屋で教えていたんですね。

哲学を学ぶ、生きるとは、稼ぐとはなにかを教わる、それを学んできたからこそ、維新も起きたわけですね。

奥野氏:学校教育の崩壊ですね。「教育」の考え方、捉え方が今は違うだからコミュニケーションができなくなるんです。景気が落ちたんじゃなくて営業の質が下がってきたんですよね。

小橋氏:本当にそうですね。営業の質は下がってますね。

 

2011/08/07


■ MANAGEMENT #01

powerdby