■ MARKETING #02

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■ MARKETING #02

士業のマーケティング vol.3

社労士の地位が低くなった?

中田谷氏: ちゃんとした仕事をするには、報酬をちゃんととるべきだと思うよね。

中島氏: 仕事の質の問題やと思う。いかに経験を積んで良い仕事をするかってことを目指さないと、いつまでたっても安い仕事しかできない。同じことを繰り返してるといつまでも変わらないからね。

中田谷氏: うんうん、僕らは物を売ってるわけじゃないし、どこでも売ってる同じものなら、安いほうが良いんだろうけど、僕たちの仕事は相談して頼り甲斐があって、安心感があるっていうことを安売りしちゃったらいけないね。

中島氏: よく開業したての若い人に言うんだけど、同じことをクライアントに説明するにしても、たとえば条文をつけて話をするといったことを一つ加えることで、仕事の質って変わってくると思う。
 
中田谷氏: そうそう、僕らの仕事は同じ法律を元に動いているわけだから、その自覚を持ってないとあかんね。自分たちのやってることの根拠を確認することを怠らない。

中島氏: そういった自覚が、最近は欠けてる傾向もあるかもしれないね。

中田谷氏: 手続き業務と相談業務。もっといえば、事務仕事と法律の仕事を分けて考える必要があると思うね。あくまでも事務屋じゃないということ。

中島氏: 自分は法律家なんだという自覚が、社会的評価を上げることになるからね。

中田谷氏: 結果的に社会的評価が上がるだろうけれど、社会的評価を目的にするんじゃないけどね。

中島氏: 社会的評価の結果として、報酬がついてくるでしょ?評価が高ければ、報酬も高くなる。安くダンピングしてしまう人も、評価が上がれば安くしなくても良いわけで。
  中田谷氏: うーん、それはそうかもしれないけれど、その人に見合った仕事での報酬だと思う。業界全体の評価が上がったら、自分も報酬が高く取れる、というのもどうなんかな。

中島氏: そうなんだけど、業界のイメージが変わってこないとね。

中田谷氏: もちろん、若い人がこの業界入ってきて、まずは生き残っていかなければ、いくら理想を言ったところで「自分のやり方」ってできない。

生き残っていくためにはマーケティングを考えるやり方は必要だと思う。だと思うけど、根っこに「志」は持っててね。と僕は思うわけ。
中島氏: 世のため人のために?僕の場合は、事務所大きくしたいとか、儲けたいとかの野心(笑)があるけれど、中田谷さんのやり方は、仕事の質を高めるに尽きるってことなんだろうね。

中田谷氏: そうやね。クライアントって困ってるわけで、必要なのは法律の知識だけではない。一緒に考えて欲しいということやと思うのね。

中島氏: 同じ案件でも、クライアントの性格もあるし、やり方も違う。いろんな自分の経験値の中から、一番良い方法で解決するということが重要やからね。

それと、ある程度高い報酬もらおうと思ったら、企業の規模を選ばないといけないと思うんだけど、それはどう思う?「社労士は中小企業向け」と思われがちだけど、本来小規模の会社は我々のターゲットじゃない。だからある程度の企業との付き合いを目指していくべきだと。

中田谷氏: あー、僕はそれは目指してないけどね。それって世間が決める話で、僕が決めることじゃない。来てくれる人が僕のお客さんだから。

中島氏: 来るもの拒まずやね(笑)

若い人に伝えたい、自分のスタイルを見つけること

中島氏: 中島塾はもう5年以上になるけど、開業したての人たちにマーケティングというか、お客さんの取りかたを教えてるんやね。それで若い人たちが早く伸びていけるんじゃないかと。そうすると業界がよくなって、結局それは自分に帰ってくると思うし。

でもここでやってることはあくまでも自分の経験を伝えてるだけで、やっぱりそれぞれのやり方ってあると思う。

中田谷氏: そうやね。僕のようなやり方は、「運」がいいだけだから(笑)

中島氏: 人の性格もやり方も違うから、これからの人には言いたいのは、まずやってみること。早く自分のスタイルを見つけてほしいと思いますね。

中田谷氏: やってみないと自分に合うかどうかわからない。
でもその前に士業はお金儲けじゃない。志をもって、良い仕事をして欲しい。

中島氏: キャラの違いなだけで、僕らの根本は実はおんなじことなんやけどね。(笑)

PROFILE

 
中田谷 博文 中島 康之
Hirofumi Nakataya Yasuyuki Nakajima
特定社会保険労務士 特定社会保険労務士
中田谷社会保険労務士事務所 社会保険労務士法人NSR
石川県出身。
信用金庫退職後、平成4年中田谷社会保険労務士事務所を設立。 仕事は世のため人のためクライアント様の健全な事業発展のためにをモットーとする。

大阪府社会保険労務士会 常任理事(平成19年~平成23年)、大阪府社会保険労務士会北部支部 支部長(平成19年~平成23年) を務める。

平成24年関西大学大学院法学研究科(労働法)修了。
大阪市出身。
得意分野は労使トラブル対応をはじめとする労働問題。豊富な経験を生かしたアドバイスで企業を強力にサポートする。

全国社会保険労務士会連合会事務指定講座講師を長年務め、後進の育成に係わる。

社団法人日本テレワーク協会専門相談員としてテレワークに造詣が深く、政府主催のセミナー講師ほか在宅勤務等に関する執筆が多数ある。

開業社労士を応援する営業道場
「中島塾」主宰
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URL:http://www.n-office.com/ URL:http://www.nsr-j.com
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2012/03/02


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