■ MARKETING #03

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■ MARKETING #03

感性トレンドで見るマーケティング vol.2

次世代「アナログハード期」の特徴

内藤氏: 「体を鍛える」って今流行ってますね。いわゆる「体幹」を鍛える。やっぱり本質的なものに向かうのでしょうね。

手塚氏: これからの「鍛える」は、客観的に他人が見て健康そうに見えることが重要なんですね。自分で健康だって言ってもダメ。

内藤氏: こういうものって次々と出てくるように見えますが、やはりその時代にあったものが出てくるんですよね。そういえばブートキャンプってのも少し前にありましたが。

手塚氏: ありましたねえ。2000年入ったくらいかな。「鍛えている私が好き」的な(笑)
内藤氏: そうそう、音楽もリズミカルで楽しくで、まさにアナログソフト期的なイメージですね。でも今からの鍛え方ってもっとストイックなものになりますよ。

手塚氏: 一人で黙々とね(笑)鍛えて健康で、きちんと栄養を取ってとか、やはりだんだん本質的な方向へ戻りたくなっていますね。

内藤氏: アナログハード期は「適正」が求められてくる。やはり価格も適正。アナログソフト期の安売り戦争の時代は終わりを迎えてきます。マクドナルドももう100円バーガーよりも、プレミアムというか味で勝負してきてる。

手塚氏: ロッテリアも900円のステーキバーガーってのがあってびっくりしちゃいました。、これは調査のために食べないといけないと思いましたけど(笑)

内藤氏: あはは(笑)肉の本質を極めたらステーキになっちゃうっていう(笑)
いやー今年は時代の切り替りがいろんなところで見えてきますね。
手塚氏: でもこうなってくると、女性たちはちょっと不安かもしれないですよ。

内藤氏: どうしてですか?

手塚氏: 今までは意外と好き勝手にやってたら、それがうまくいってたとこってあるんですよ。

職場でも女性の権利というか、女性に役職をつけていこうと会社が育ててくれたというのもあります。でもこれからは女性だからって優遇してもらえることがなくなってくる。本当の実力主義になってきます。

内藤氏: 女性というより才能や能力のある方が残るという?
手塚氏: ええ。その会社にとって、かけがえのない存在になっているかどうかが重要になります。

内藤氏: 今まではどちらかというと、対外的に「この会社は進んでるな」と思われようと、女性をボードメンバーに入れてみたってのもあるでしょうね。

手塚氏: あるんですよね。それなのにいくら良い待遇を提示しても、(役職付きに)”なり手”があまりいなかった。まあ会社にも問題はあるんでしょうけれど、女性はもう、これまでみたいな恵まれた環境で、得すれば良いって環境では働けなくなりますよ。

内藤氏: なぜ女性は恵まれたポジションを提示されても(役職付きに)なろうとしないんですか?

手塚氏: 女性はいろいろ考えちゃうんですよ。今より仕事が大変になるんじゃないかとか、プライベートの時間がなくなるのはイヤだとか。仕事以外のことがたくさん頭によぎっちゃう。

しかも、今までも男性と一緒に仕事してきて結構無理してきたんだから、「これ以上働かせないでください」って辞めちゃう人って多いんですよ。

内藤氏: へえー。女性のモチベーションを上げるのは、出世とか役職ってのはダメなんですかね。
手塚氏: 人によりますけどね。女性の地位向上のために役員になって会社の風土を改善するぞ!という志を持つ人も中にはいますよ。

内藤氏: ほうほう。

手塚氏: でもね。あまりいない(笑)

内藤氏: えー(笑)役職の段階って男性はモチベーションになりますけどね。

手塚氏: 男性って「自分が偉くなって、周りの人を幸せにしたい」って実はあまり思ってなくて、順番に偉くなっていくことにうれしさを感じませんか? 空手の練習をして黒帯になるみたいな(笑)

内藤氏: そうそう、「課長 島耕作」って、課長になって部長になってっていうのが、たまらないんですよ。なんかあれ、のらくろと一緒ですよね(笑)

手塚氏: そうそう、のらくろも二等兵からですからね。

内藤氏: 基本的に階級が上がっていくのが好きですね。

手塚氏: そうそう、うれしいんですよね。目に見えることがね。でもこれからは時代的にそういうことがうれしくなってくるんですよ。順序だてたことがね。

 

 

2012/04/05


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