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■ MANAGEMENT #01

組織改革マネジメントの視点 vol.1

組織改革マネジメントの視点

今回は、組織力分析テスト「マネジメントプロファイリング」を開発された、一般社団法人日本人材開発研究所 代表理事であり、松山大学キャリアマネジメント論講師の奥野嘉夫氏と、戦略構築を得意とする経営参謀として活躍される経営コンサルタント小橋壽也氏の対談です。経営支援と人材教育、それぞれの現場で組織マネジメントされる立場から見えることを語っていただきました。
現場の問題・企業の課題
奥野氏:最近、事業継承後の営業研修って相談が多いんですが、トップが変わると組織のタイプが変わってきてしまうんですよ

小橋氏:トップが変わると社風も変わりますからね。

奥野氏:組織内の意識が変わっちゃうんですね。なんか、勘違いする人が出てくる

小橋氏:自分ができるんじゃないかと思うんですね

奥野氏:立場は変わらないのに、肩書きや役職名が変わるだけでも、動きが変わる人がいる。この社長なら自分を認めてくれるんじゃないかと思うんですね

小橋氏:社長自身が就任当時にしっかりビジョン出してないと、そういった下克上的な問題は発生しますね。

奥野氏:それがどのレベルで起こそうとしてるのか、どこに問題があるのかが大変なんですね。

小橋氏:経営者は問題がおきるまでわからないことが多いですからね。

奥野氏:小橋先生は、いつもどのように経営者にアプローチされるんですか?

小橋氏:やはり「社内改革」したいんだけど、どうしたらいい?と聞かれますね。最初はかんたんなセミナーなんかをやるんですが、やっぱり課題がはっきりしないとわからないですから、経営会議に出させてもらったりはしますね

奥野氏:私の場合、教育トレーナーだから、経営会議というより現場なんですね。効果を出すためには実践的にやるしかない。

サービス業が多いので、一気にやるとなると、研修だけではなかなか効果がでない。だから、このテスト(組織力分析~マネジメントプロファイリング)を作ったのもありますね

小橋氏:私の場合、課題が何かを充分知らないと提案できないですから、まず経営者に問題があることに気づいてもらわないといけない。アドバイスしながら経営者から信頼をどれだけ得られるかじっくり時間をかけますね。

奥野氏:なるほど。小橋先生だからできるキャラだなあ(笑)

小橋氏:そう、私のキャラですよ(笑)クライアントにじっくり寄り添いながら、それから業績診断するんです。それですべての課題が浮き彫りになりますから。

たとえば、売上を上げたいと経営者が思ってたとして、課題が「売上」であっても、業績診断すると、本当の問題は資金繰りだったりする。

いまより売上を伸ばせば伸ばすほど、資金繰りがしんどくなることもありますね。本当は売上よりも在庫を減らすことが第一だったりします。

そうした本来の課題っていうのは、商品のトレンド分析や実際の売上データ、営業へのヒヤリングなど、そうした中身がわからないと提案はできないと思いますね

奥野氏:そうですね。経営者は必要な課題が見えていないことが多い。 私の場合は、まず現状を見ていただくんです。いわば、症例があって始めて気がつくんですね。データを見せてから「どうしたいですか?」と聞きます。

以前は経験則で話をすることが多かったんですが、今はまずデータありき。ですね。どういう状態になっているか、どうすればいいかの即答ができるから。そうすることで、経営者の気持ちにずばっと切り込めるので、改善策、課題は出てきます。

小橋氏:わかりやすいですね。

 

2011/11/11


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